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臨床家として、この方に本当にお会いしたかったと思う。
河合隼雄先生と、お話ししてみたかったと思う。

 

この本は河合隼雄さんが人の心をどのように感じているかを、
南伸坊さんが分かりやすく、先生の生徒として書き記した本です。

南伸坊さんは、最後の授業で、
なんだか今までで一番腑に落ちなくなったという。
それを聞いた河合隼雄さんは、
人間というものに、腑に落ちれないところまでこれたということ、
と仰います。
この授業をうけただけで人のことがわかったと言われるほうが
それは安直だという。

わかるには努力が必要で、
わかるための最大限の努力をしているのが臨床家だと。

けれど特別なことを果敢にやっているのではない。
みなさんと同じように、自分がやれることを考えると、
これより他にやることがないのだ。と。

 

人の心には終わりはない。
深く深く、奥の方から取り出して、
ああそうか、と思うときには、
煙のように細く長く消えていく。

そんな職業、臨床家がわたしも本当に好きだと、
心から思います。